USAPEEC PRESS 2008年9月号

A Special Report from Dr. Renan Zhuang

2008年の第1四半期におけるブロイラー生産量、予測値から増加

2008年1月〜5月の米国のブロイラー生産量は155億ポンドで、前年同期比5.3%増となった。この要因としては、直近5ヶ月間のひなの導入羽数は前年を下回ったにもかかわらず、ブロイラー生体重量が前年に比べて増加していることや、ブロイラー種鶏が前年を上回っていることが挙げられる。生産量が予想以上に減少していないため、第2四半期、第3四半期、第4四半期の生産予測も上方修正され、最新の第2四半期生産予想量は94億5,000万ポンド、第3四半期は92億5,000万ポンド、そして第4四半期は92億ポンドとなった。これにより、2008年の総生産量は370億ポンドとなり、前年を2.4%上回ると見込まれる。しかしながら、2008年後半から2009年にかけては飼料用とうもろこしと大豆価格上昇の予測を受け、2009年のブロイラー生産量は2008年比で1%程度減少し、366億ポンドとなる見込みである。

2008年下半期におけるブロイラー生産量は増加傾向にあるが、むね肉の価格を下げるという圧力が業界にはあるものの、レッグミートの輸出が好調であり価格が押し上げられているため、帳尻は合うと予測されている。もも肉の卸売価格は前年を上回っているが、むね肉は下回っている。この原因については、むね肉は国内消費が主体となるため米国内の景気減速の影響を受けるが、もも肉は輸出拡大の恩恵があるためとされている。2008年上半期におけるブロイラー価格は、1ポンドあたり79.4セントと、前年同期比で2%高。米国北東部マーケットにおけるボンレス/スキンレスむね肉の価格は、2008年上半期において1ポンドあたり平均1.41ドルとなり、前年同期比で7%のダウンであるが、骨付きもも肉の価格は1ポンドあたり平均45.6セントと11%のアップである。

5月末現在のブロイラー製品の在庫量は7億2,500万ポンドで、前年同期比で23%のアップである。骨付きもも肉の在庫は前年同期比の49%増の9,000万ポンドとなり、在庫量は多いが、卸価格が高く推移し、下落していないということは、商品がすでに成約済みであると考えられる。

2008年の第2四半期、第3四半期におけるブロイラー在庫は、前年と比較して増加すると予想されているが、輸出需要の高まりと減産傾向により、在庫レベルは第4四半期には前年同期の量を下回ると見込まれる。

ターキー生産量、5月に増加

5月のターキー生産量は5億2,100万ポンドと、前年同月比で1.8%の増加であった。ターキー処理羽数は、稼働日が前年より1日少なかったため1%程度の減少であったが、出荷時生体重量が平均29ポンドと2%程度増加したことで相殺された。5月の生産量増加により、2008年の年初5ヶ月におけるターキー生産量が前年同期比で8.2%増となったのは、ターキー処理羽数が5.1%増えたことと、出荷時生体重量がおよそ2.4%増加したという2つの要因が合わさった結果である。

飼料用穀物の価格高騰が予想されているため、ブロイラーと同様、ターキー生産も減産傾向に進められると思われる。2009年における生産量予測は60億5,000万ポンドで、2008年と比較すると、2.2%の減少である。

2008年下半期におけるターキー生産量は31億ポンドとの予想で、前年同期と比べて1%弱の増加、第4四半期には若干の減少に転じるとされている。孵化工場の最新報告によると、6月のひなの導入羽数は、前年同月比で2.3%減となった。2008年の前半6ヶ月のうち5ヶ月で、ひなの導入羽数が前年同月を割り込んでいる。

ターキー生産量は、2008年の年初5ヶ月間は比較的堅調に増加傾向を維持したものの、ホールターキーの価格は前年を大幅に上回った。米国東部における雌のホールターキーの価格は、2008年の第2四半期では1ポンドあたり88.9セントとなり、前年同期比で14%アップ、2006年の同期比では25%のアップである。2008年と2009年を通じホールターキーの価格は2007年レベルを上回って推移すると予想される。

5月末の段階で、ターキー製品の在庫量は5億1,600万ポンドとなり、前年比30%増となった。これは、ホールと部位、両方の在庫が増加した結果である。ホールターキーの在庫量は2億3,300万ポンドとなり、2007年5月と比べて10%の増。各部位の在庫量が急速に増したため、5月末で2億8,400万ポンドになり、2007年5月末と比べて52%増となった。ターキーの在庫は、高い輸出需要にもかかわらず増加しているが、第4四半期における減産により、2008年末の在庫量は前年を若干上回る程度にまで落ち着くと見込まれる。

Livestock, Dairy and Poultry Outlook/LDP-M-169/July18, 2008
(米国農務省経済調査サービス)

ブロイラー肉の貿易、さらに拡大

ブロイラー肉の貿易、さらに拡大

中国およびEUは、国内の根強い需要、国内価格の高騰、強い通貨などにより、再びブロイラーの純輸入国になると予測されている。中国の輸入元はおもに米国であるが、EUはブラジルやタイが中心となる。ここ10年間EUで輸出減/輸入増の傾向が明確に現れたことは興味深い。中国の場合、輸出減/輸入増の傾向は、ここ数年消費者が高価な豚肉から安価な鶏肉へとシフトし始めたことによる。

注記:当文書に使用したデータは、PSD(http://www.fas.usda.gov/psdonline)および2008年4月9日発行のWASDEリリースを使用。
米国農務省世界農業観測委員会 承認