USAPEEC PRESS 2010年12月号

A Special Report from Dr. Renan Zhuang

世界の家禽肉 生産トレンド

世界の家禽生産量は2008年の9,180万トンから、2009年度は9,230万トンに増加し、2010年度には9,480万トンになると予想される。当初の2010年度は、生産量の大幅な増加が期待されていたが、穀物価格の上昇による飼料コスト高への懸念から、生産量をやや控えることになりそうだ。

世界の主要生産国のうち、中国とブラジルは着実に4%の増加、米国は2%、EU27カ国は0.5%の増加が見込まれている。

とりわけ2010年度のロシアの生産量は10.5%増と著しいが、これは今後国内生産を強化させるための戦略といえる。今年ロシアの農務大臣が発表したように、ロシアは2015年までに年ベースで40万トンを輸出する輸出国に転換するとの見解を示した。また、2020年までに国内生産量を年間620万トンまでに届くように体制を整えたいと発言した。

世界の家禽肉 消費トレンド

2007年〜09年度にかけて、家禽肉の世界の年間平均消費量は9,077万トンだった。チャートの円グラフが示すように、アジア太平洋地域で35%、北米18.5%、ラテンアメリカとカリブ海沿岸諸国は20%、ヨーロッパが18%、アフリカ諸国で3.5〜4%といったように、国地域別にバランスよく普及している。

経済協力開発機構(OECD)と国際連合食糧農業機関(FAO)の共同調査によると、家禽肉の年間平均消費量は現状から2019年にかけて、およそ28%増加と予測されている。また、一人あたりの年間消費量は、先進国が11%、それに対し発展途上国は19%の増加としている。

世界の鶏肉消費量

上記の表では、鶏肉消費量の変化が読み取れる。2000年の時点で、年間個人消費量がすでに世界の平均値(11.5kg)に達している国がある一方で、ここ10年で消費量を伸ばしてきた国もある。ロシアは驚異的に消費量が伸びた。また、消費量が少なかった国でも、堅調な増加傾向になっている。

ちなみにかつて米国では、1970年代、家禽肉の国内販売のうち70%が丸鳥で、わずか11%が加工品だった。しかし、2009年では、丸鳥は4%、加工品が48%を占めている。ファーストフード業界の変革により、現在米国産鶏肉販売の42%を外食産業が占めている。

家禽肉市場の今後

鶏肉は将来の主要な食肉になると言われ、2030年までに鶏肉が豚肉を追い抜き一番需要の高い食肉になると予想される。

経済協力開発機構(OECD)と国際連合食糧農業機関(FAO)の共同調査による穀物市場の年次予測調査では、食肉全体の年間成長率は過去10年の年間2.1%から、2010〜19年にかけて1.9%に減速するものの、唯一鶏肉の需要は年平均2.4%増加すると見込まれている。ちなみに豚肉は1.7%、牛肉1.5%の増加。鶏肉の消費量は、発展途上国では平均2.7%、先進国では1.6%の増加と予測される。また、2019年までの世界の家禽肉の一人あたりの年間消費量は、2010年の13.64kgから15.3kgといったように2kg増加すると見込まれ、これを補うためには、2019年までに2,000万トン以上増産することが望ましいとされている。