12種類ものミネラルと13種類ものビタミンを含み、カロリーと脂肪分の少ない高品質なタンパク源。栄養価の高い卵は毎日の食事に欠かせない食材です。
アメリカではシェル・エッグ(殻付きの通常の卵)だけでなく、液卵、乾燥卵、特別加工卵など、用途に合わせて幅広い製品が使われています。
安全性、利便性、貯蔵などにおいて優れ、栄養価や風味においても殻付き卵と遜色のない加工卵。
日本においても、そのニーズは年々高まっています。
加工卵には、液卵、凍結卵、乾燥卵があり、現在アメリカからは凍結卵と乾燥卵が主に輸入されています。
特に最近注目されている乾燥卵には、乾燥全卵、乾燥黄卵、乾燥卵白があり、その特長は、“長期保存が可能”、“常温保存ができる”、“保管スペースが小さくて済む”、“コストが安定”、“水戻し率を変えるだけで濃さを調整できる”等です。
クッキー、ケーキミックス、菓子パンなどに風味と色調、栄養価をプラスするためや、麺類に使われます。加糖タイプの乾燥全卵は、乳化起泡剤を使用することで、凍結全卵と遜色のないケーキを焼くことができます。なお、「全卵」とは、鶏卵を割り、卵黄と卵白を均一に混合したものを言います。
乾燥全卵と同様、クッキー、ケーキミックス、菓子パンなどに、風味と色調、栄養価をプラスするためや、麺類に使われます。なお、脂肪分によるベタツキを抑えた、加糖タイプも商品化されています。保存性も良く、風味も優れています。
起泡タイプと無起泡タイプがあり、起泡タイプは、メレンゲやエンゼルケーキなどのホイップタイプのケーキを始め、あらゆるタイプのベーカリー製品に使用できます。とくに起泡力がやや悪くなる夏場などでは、液卵白に対して2〜3%添加することで泡立ちを安定させます。その他、麺類をはじめ、水産練製品、ハム・ソーセージのつなぎにも使われます。
世界一厳しいと言われる加工卵検査法(Egg Products Inspection Act)の管理下にあるアメリカ。すべての割卵業者や粉卵製造業者および輸出入業者は、USDA の定めた検査プログラムを採用し、遵守しています。
また、工場、製造および器具、一般的作業手順、洗卵場、洗卵作業、割卵室の設備、割卵作業、これらの項目および全作業プロセスに、細部にわたって厳しい取り決めがあります。
さらに、FDA(食品医薬品局)は鶏卵の販売者や鶏卵加工品の工場の衛生に対する監督権限を持ち、サルモネラ菌を含む食中毒発生防止に努めています。
生産履歴を明らかにするトレーサビリティーの制度も確立されています。